トイレの床コーティング施工のメリットと効果
- sk-service-inc
- 8月5日
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更新日：9月4日
トイレのコーティング施工では、小便器や大便器、洗面台、オストメイト等の衛生陶器と、磁器タイル等の床が主な施工対象です。コーティングを施工すると、汚れがこびりつきにくくなり、清掃が楽になります。また、見た目もキレイになります。では、具体的にどのように変わるのでしょうか。今回は、床に施工するメリットについて詳しくお話しします。
床のつくり
トイレの床は通常、水を使って清掃できるように磁器質のタイル素材が多く使われています。タイルは主に数センチから数十センチ四方の正方形で、各タイル間には目地と呼ばれるすき間があります。目地には専用の目地剤が充填されており、各タイルのサイズや施工のばらつき、素材の伸縮を吸収する役目や下地への接着を補強する役割があります。また、水やほこりの下地への侵入を防ぐ役割も担っています。
トイレの床は水を使うことを前提としているため、排水口が設けられています。水はけを良くするために、排水口に向かってゆるやかな傾斜がつけられているのが一般的です。
水を使わない乾式清掃を採用するトイレでは、タイルではなく長尺ビニールシートが使われることが一般的です。この場合、コーティング施工の対象とはなりませんので省略します。
問題点
磁器タイルの床には、木製の床と比較して汚れが染みになりにくく、水洗いもできる利点があります。しかし、以下のような問題点も存在します。
清掃の際に水を使うことを前提としている磁器タイルは、清掃を繰り返すことで全体が黒ずんできます。これは、清掃に使った水のミネラル分や洗い残しの尿などの複合的な汚れが乾いて固まったもので、非常に固くタイルの表面と密着しています。通常の清掃ではキレイにすることができず、トイレ全体が汚れて見え、トイレ臭の原因にもなります。
磁器タイルの床では、各タイル間にある目地が弱点になります。特に男性用のトイレでは、おしっこのたれこぼしが目地に染みこみやすく、清掃をしっかりしても目地には細かい凹凸があるため、汚れがなかなか取り切れません。これが続くと、黒ずみや黄色い尿石になって固まります。また、水を使って清掃する際に水分の拭き取りが不十分だったり、洗い残しがあると、目地や排水口周辺に蓄積します。これらもトイレの見た目を悪くし、トイレ臭を発生させる原因になります。
磁器タイルの床は汚れや衝撃に対する耐性がありますが、表面に硬い物を落としてしまうと、まれにひび割れてしまうこともあります。これを放置すると、隙間から水分やほこりが下地に入り込み、タイル自体が剥がれてしまう原因となります。
磁器タイルは濡れていると滑りやすくなります。これは、靴底と床の間に水分を挟むような形になり、靴底が床と密着しなくなることで起こる現象です。雨の日に水たまりを走ってスリップする自動車のタイヤと路面の関係（ハイドロプレーニング現象）と似ています。雨の日や清掃時の水分の拭き取りが不十分だと、この現象によって利用者が転倒するリスクがあります。
トイレの尿石を取り除くには酸性洗剤が使われます。磁器タイルには酸性洗剤への耐性がありますが、目地に入り込んでしまうと、しっかりと洗い流したり拭き取ったつもりでも染み込んでしまい、わずかに残った酸性洗剤が目地を侵食します。これが繰り返されると、目地の脱落が始まり、タイルの破損へと発展します。
コーティングするメリット
上記に挙げた問題のほとんどは、ガラスコーティングの施工で解決します。以下にまとめましたので、一つずつ見ていきましょう。
清掃時の水分や尿などの複合的な汚れで黒ずんだ床も、ガラスコーティングの塗布前の特殊洗浄によってすっきりと落とします。黒ずみが無くなり、臭いも消え、ガラスコーティングの美しい輝きで新築時の姿がよみがえります。また、施工後は表面が滑らかになり、撥水効果も発揮されるため、水分や汚れの拭き取りが容易になります。これにより、黒ずみの再発が抑制されます。
ガラスコーティングは目地にも浸透します。これによって目地への水分や汚れの染み込みを防ぎます。また、コーティング層が目地の凹凸を少なくするため、清掃時の拭き取りがしやすくなります。これにより、目地や排水口付近に汚れがたまりにくくなり、トイレ臭が発生しにくい環境になります。
ガラスコーティングは透明な薄い層を形成します。これがタイル表面の強度を増し、衝撃による破損やキズから守ります。ひびが入ったタイルにもコーティング剤が染み込んで補強しますので、タイル剥がれを防ぐ効果もあります。
ガラスコーティングを施工した磁器タイルは滑りにくくなります。表面の水分は撥水効果によって小さな塊に分かれ、靴底と床が密着しなくなるような現象が起こりにくくなります。清掃の拭き取りも容易になるため、拭き残しが発生しにくい環境になります。
目地に染み込んだガラスコーティングは、薬品の目地への浸透も防ぎます。また、薬品への耐性もあるので、洗剤分を残さなければ影響はありません。コーティング効果で拭き取りが容易になるため、薬品を含んだ水分や汚れが目地に残りにくくなります。薬品を定期的に使うことが想定される男性用トイレの小便器の足元付近の目地破損によるタイル破損も防ぎます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。トイレ臭解消、美観向上、清掃簡易化、耐久性の向上など、床にガラスコーティングするメリットはこれだけあります。陶器類への施工にも様々なメリットがありますが、床への施工を追加することで相乗効果が発揮され、ガラスコーティングのメリットを最大限に高めることができます。陶器の施工をご検討の場合には、ぜひとも床をセットで施工されることをおすすめします。
施工はDIYでチャレンジすることも一つの方法ですが、失敗すると取り返しがつかない場合もあります。できれば、経験豊富な専門業者に依頼すると良いでしょう。
株式会社施設管理サービスでは、トイレの衛生陶器類や磁器タイル床の施工経験が豊富です。トイレ内のガラスコーティングをご検討の際には、お気軽にお声がけください。経験豊富なスタッフが個々の状況に合わせて最適なご提案をさせていただきます。
