便器の汚れ別おそうじ方法
- sk-service-inc
- 6月9日
- 読了時間: 6分

今回は便器の汚れ別おそうじ方法ついて解説します。
便器についてしまった汚れ、なかなか落とせない経験をされたことは無いでしょうか。
汚れが落とせなかったのはおそうじの仕方を間違えていたからかもしれません。
対処方法は汚れの種類によって変える必要があるのです。
それでは、具体的にどのような種類の汚れがあるのでしょうか。
便器の汚れは見た目の色や付着している箇所などで、ある程度どのようなものかを判断できます。種類別に詳しく見ていきましょう。
通常の汚れ
ここで言う通常の汚れとは使用に伴って付着した汚物や軽い水あか汚れです。
このような汚れはトイレブラシやスポンジで難なく落とすことが可能です。落ちなかった場合でも中性のトイレ用洗剤を付けたブラシやスポンジでこすれば大抵は問題なく落とせます。
【おそうじの手順】
便器の内側に中性のトイレ用洗剤をかけてしばらく放置します。その際トイレブラシやスポンジ等を使ってふち裏まで洗剤がいきわたるようにしましょう。
トイレブラシまたはスポンジで隅々まで洗います。
便器内を水でよく洗浄します。
ピンク汚れ
ピンクや赤のスジ状の汚れです。
この汚れは空気中に存在するバクテリアが繁殖したことで発生します。温度や湿度、水中にある栄養分等の条件によって繁殖のスピードが変わります。
人体に悪影響が有るわけではないのですが、便器にこのような汚れが付着している場合はメンテナンス不足が疑われますので、小まめなメンテナンスで繁殖を防ぎましょう。
【おそうじの手順】
通常のおそうじと同様にトイレ用の中性洗剤でよく洗います。
便器内を水でよく洗浄します。
再繁殖を防ぐために殺菌効果のある塩素系の漂白剤を使って再度洗います。
※塩素系の漂白剤は有毒ガスが発生する場合がありますので、便器内を水でよく流して換気を良くしてから使うようにしてください。
便器内を水でよく洗浄します。
黒ずみ汚れ
こすっても落ちない黒くて固い汚れです。
主に水道水に含まれるカルキやミネラル、便器に残った尿石が固まったもので、便器の汚れの中でもやっかいなものの1つです。
うっすらと付いた軽い黒ずみ汚れの場合には下記「①クエン酸を使う」の項をご覧ください。それ以上の頑固な黒ずみ汚れは下記「②「サンポール」等の酸性のトイレ用洗剤を使う」の項をご覧ください。
【お掃除の手順】
①クエン酸を使う
水あかや尿石はアルカリ性の汚れです。程度の軽い汚れであれば酸性の性質を持つクエン酸で中和することで落とすことが出来ます。
用意したクエン酸溶液を便器の黒ずみ汚れの箇所にまんべんなく塗り込みます。
黒ずみのある箇所にトイレットペーパーを敷き詰め、上からクエン酸をたっぷりと染み込ませまてパックのような状態にして5~6時間程放置します。
クエン酸が染み込んで汚れが柔らかくなりますので、ブラシなどで黒ずみをこすり落とします。
それでも固い黒ずみが残っていれば再度クエン酸を染み込ませたトイレットペーパーを敷き詰めて再び放置します。
上記作業を黒ずみが落ちるまで繰り返します。
何年も放置した汚れでなければこの方法で大抵は落ちるはずです。
②「サンポール」等の酸性のトイレ用洗剤を使う
クエン酸でもなかなか落ちないような黒ずみ汚れは酸性のトイレ洗剤を使うと落とすことが出来ます。
用意した酸性のトイレ用洗剤を便器の黒ずみ汚れの箇所にまんべんなく塗り込みます。
黒ずみのある箇所にトイレットペーパーを敷き詰め、上から洗剤をたっぷりと染み込ませまてパックのような状態にして放置します。
最初は2~3分放置してからブラシでこすり落とせるかを試してください。
それでも全く歯が立たない場合にはもう少し長く放置するといった具合に様子を見ながら作業します。
上記作業を黒ずみが落ちるまで繰り返します。
ご注意
酸性のトイレ洗剤は強力なため放置のし過ぎに注意が必要です。
酸性のトイレ洗剤はアルカリ性の水あかや尿石汚れに作用して溶かして落とすようにできていますが、長時間放置しすぎると衛生陶器の表面も溶かしてしまう恐れがあるためです。
赤い汚れ
便器の洗浄水が出てくる穴などからスジ状に付着する汚れです。
給水菅内に発生した赤サビが洗浄水と一緒に出てきて付着した物です。
通常のおそうじで落とせない場合には以下をお試しください。
【おそうじの手順】
通常のおそうじと同様にトイレ用の中性洗剤でよく洗います。
便器内を水でよく洗浄します。
汚れのある箇所に「サンポール」の様な酸性のトイレ用洗剤を塗布します。
上からトイレットペーパーを貼り付けます。
更に上から酸性のトイレ用洗剤をかけます。
最初は2~3分放置してからブラシでこすり落とせるかを試してください。
それでも全く歯が立たない場合にはもう少し長く放置するといった具合に様子を見ながら作業します。
上記作業を赤い汚れが落ちるまで繰り返します。
ポイント
汚れが水面下にある場合には水を抜きます。便器内にバケツで水を流すと水位が下がるので、残った水は布に染み込ませるなどして吸い取ってください。
給水管からの水が止まらない場合にはドライバー等で止水栓を時計回りに回して水を止めます。止水栓は便器本体につながる給水菅等に設置されています。
ご注意
水を抜くと排水管からの臭いが上がってくるようになります。水を抜く際には対象の便器が設置されている施設の利用時間帯を避けるなど、周囲に配慮して作業するようにしてください。
黒点状の汚れ
便器内面の水底や表面に黒い点状になってこびりついた汚れです。
設備入替時や新規設置時に給水菅内から出てきたサビが付着した物です。
通常のおそうじで落ちない場合には「赤い汚れ」の項をご参考にしてください。
水位線の汚れ
便器の底に溜まっている水の水面付近の汚れです。
通常のおそうじで落ちない場合には水あかや尿石の付着などが考えられます。
以下の手順を試してください。
【おそうじの手順】
便器内の水位を下げるためにバケツに水を汲んで便器内に流し込みます。
水位が下がったら汚れている箇所にトイレットペーパーを貼り付けます。
トイレ用の中性洗剤を貼り付けたトイレットペーパーにたっぷりと染み込ませませて30分程放置します。
トイレブラシやスポンジで汚れをこすり落とします。
便器内を水でよく洗浄します。
上記手順で落とせない場合には「黒ずみ汚れ」の項をご参考に酸性洗剤を試してみてください。
まとめ
汚れの種類を考えずにおそうじを始めてしまうとなかなか思ったようにキレイにすることが出来ません。
便器には使用環境や清掃状況、水質等の影響によって様々な汚れが付着します。付いてしまった汚れの種類を把握するだけで、今までよりもずっと効率良くキレイにすることが出来ます。
今回の記事でご紹介した汚れの種類やその対処方法が皆様の効率の良いおそうじに少しでも役に立てば幸いです。