コーティングの耐久性
- sk-service-inc
- 2024年12月10日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年12月13日

お客様からのお問い合わせで最も多いのが「どのくらいもつの?」というコーティングの耐久性に関するご質問です。
実際には1年程度の場合もあれば10年近く持っている例もあり、答えは簡単ではありません。このため、真ん中の5年程度という訳にもいかず最短に近い「1年程度です。」といつもお答えしています。
では、なぜ同じコーティングでそこまで耐久年数が変わってくるのでしょうか?
そこで、今回はコーティングの耐久年数に何が影響しているのかを詳しく見ていきたいと思います。
高耐久な設計
ガラスコーティングは一定の硬さを持っており、通常の使用や清掃では容易には剥がれません。これは、通常の使用条件下で数年間持続する防汚性能を提供することを目的として設計されているためです。
何が寿命を左右?
では、そんな高耐久なコーティングの寿命を短くしてしまう要因は何でしょうか?
それは、設置場所や使用頻度などの「使用環境」と「メンテナンス」の2点です。
設置場所
耐久年数に影響を与える使用環境の一つは施設の設置場所です。「屋内」設置と「屋外」設置の場合を比較してみましょう。
屋内施設では温度変化の影響が少なく、砂や泥によるキズや汚れの心配も低いです。しかし、屋外に設置すると温度変化や砂埃、泥汚れの影響を受けやすくなります。特に施設の周辺が砂地の場合には砂埃や泥汚れが持ち込まれやすくなります。
ガラスコーティングは温度変化には比較的強いので大きな問題にはなりにくいのですが、問題は砂埃や泥汚れです。清掃時や使用時に砂や泥が付いたままの表面を雑にこすれば「やすりがけ」をしているようなものです。
使用頻度
使用頻度が低ければ、汚れが付く機会も少なく、清掃頻度も少なくて済みます。この場合にはコーティング層も摩耗することなく長期間維持されるでしょう。
逆に使用頻度が高ければそれだけ汚れも付きやすくなります。清掃回数も増えますので、コーティング層が痛んだりキズが付いたりする機会も増えます。
メンテナンス
清掃時に硬いブラシやたわし、クレンザーなどの研磨剤を使うと、コーティングがキズついて防汚効果がすぐに落ちてしまいます。また、清掃時に酸性の洗剤を多用するとコーティングの表面も少しずつ浸食されてしまいます。
清掃方法も耐久年数に影響します。先述したように砂埃や泥汚れが付いたままこすったりすれば「やすりがけ」のようにキズがつきますし、力任せの清掃をしていると摩耗が進みます。
まとめ
上記のことから・・・
耐久年数が最も短くなると予想されるのは、周囲が砂地の屋外に設置された使用頻度が高い施設で、清掃は酸性洗剤と硬いブラシやたわしを用いて力任せに行われている場合です。
また、砂埃や泥汚れの清掃時に最初に水で流さずにいきなりぞうきんやモップで拭き取る作業をしていればコーティング層が残っていたとしても防汚効果の耐久年数は更に短くなるでしょう。
一方で、耐久年数が最も長くなると予想されるのは、屋内に設置された使用頻度が低い施設で、清掃は柔らかいスポンジなどを使用し、洗剤を極力使わずに優しく行われている場合です。
砂埃や泥汚れなどの異物が付いた場合もいきなり拭かずに最初に水である程度流すことを心がけていれば耐久年数も伸びていきます。これは自動車のボディを洗車する時を思い浮かべて頂ければ分かりやすいかと思います。
自動車同様、市販の簡易的な防汚コーティング剤を日常的に使用していれば耐久年数にも更に違いが出てくるでしょう。
いかがだったでしょうか。耐久年数を左右する要因はもちろんこれで全てではないと思います。ですが、少なくともコーティングの耐久年数は様々な条件で大きく変わることがお分かり頂けたのではないでしょうか。
施設をコーティングした場合にどの程度の耐久年数になるのか、耐久年数を伸ばすにはどうすれば良いのかをご検討する際のご参考として頂ければ幸いです。