ガラスコーティングとは?その正体と実際の成分
- sk-service-inc
- 6月17日
- 読了時間: 4分
更新日:3 日前

皆様は、「ガラスコーティング」の「ガラス」と聞いて何を想像しますか。
知識がある方を除いて、ほとんどの人は「窓ガラス」が最初に思い浮かぶでしょう。しかし、「ガラスコーティング」の「ガラス」は「窓ガラス」と同じではありません。
窓ガラスの「ガラス」を生成するには、1500℃から1600℃という高温が必要です。この冷却過程で作られるのが、窓などに使われる「ガラス」です。
また、陶器の表面を保護するための「釉薬」も、ガラス質の成分を塗布して窯で焼いたものです。しかし、衛生陶器の表面や車のボディに対してコーティングを施工する際にそのような高温は使用できません。
では、どのようなものが「ガラスコーティング」と呼ばれているのでしょうか?
ガラスコーティングの定義
実は、ガラスコーティングには明確な定義がありません。含まれる成分やその組成についても決まりがないため、様々な商品が存在します。「本物のガラスコーティング」を謳う商品もありますが、定義が不明瞭な以上、「本物」と呼ぶものは存在しません。
「ガラスコーティング」という用語は、「ガラスのように」硬く、透明な保護層を消費者にイメージさせるために作られた言葉です。そのため、ガラス成分の有無に関わらず、常温で硬化し透明な保護層を形成するコーティング剤が全てガラスコーティングと認識されています。
「ガラスコーティング」、「ガラス系コーティング」、「セラミックコーティング」といった様々な呼び方がありますが、これらは全てガラスコーティングの一種です。
ガラスコーティングの成分とは?
冒頭で触れたように、ガラスコーティングには明確な定義がありません。それゆえ、成分にも規定はありません。では、市場に流通している「ガラスコーティング」の実態はどうでしょうか?
ガラスの成分は、主に二酸化ケイ素(SiO₂)です。これに融点を下げるための炭酸ナトリウム(Na₂CO₃)や、耐久性を高めるための炭酸カルシウム(CaCO₃)が加えられます。
一方、市販のガラスコーティングでは、主にケイ素(Si)を原料とする二酸化ケイ素やシリコーン等の化合物が使われています。それに加え、撥水を良くする樹脂やその他の化合物が数種類組み合わされています。
このように、ケイ素から作られた化合物や樹脂を含む透明な保護層を形成する常温硬化型のコーティング剤が一般的に「ガラスコーティング」と呼ばれています。
優れたコーティング剤とは何か?
成分の違いによるコーティング剤の優劣は、技術の進歩と共に変わります。特定の成分が含まれているから効果が高いと言えるわけではありません。
よく見かける「無機物のみで作られたので長持ちする」といった宣伝文句にも注意が必要です。実際に様々なコーティング剤を使ってみると、有機物が含まれていても極端に耐久性が低くなることはないと感じていますし、効果についても有機物ならではの利点もあるのでトータルで見る視点が必要です。
但し、有機物のオイルや樹脂が無機物に対して劣化しやすいのは事実です。実際、主にこのような成分で作られている簡易コーティング剤の耐久性は高くありません。
なぜ簡易コーティング剤にこれらの成分が使われているかというと、その分、施工の手軽さを重視しているためです。
成分よりも性能
コーティング剤に含まれる成分は重要ですが、メーカー各社が日々の研究により様々な成分を配合しています。個々の成分を気にするよりも、完成したコーティング剤そのものの性能に注目すべきです。
既に市販されている商品であれば、商品レビューや評価を参考にして選ぶのが良いでしょう。そして、実際に使ってみることで優れたコーティング剤に出会うことができます。
当社で使用しているガラスコーティング剤も、実際に利用してみて非常に優秀だと感じています。
まとめ
施工性を重視するのか、耐久性を重視するのかによって、優れたコーティング剤の意味が変わります。選ぶ際には、含まれている成分だけでなく、実際の性能も見極めることが重要です。
一つのおすすめとして、弊社のコーティングサービスサイトで防汚のメカニズムについて解説していますので、ご参考にするのも良いでしょう。