いよいよ寒さが身に染みる季節になってきましたね。
最近までポカポカと暖かったのがうその様です。
インフルエンザの流行も始まり、風邪をひいたりもしやすくなってきましたので注意したいところです。
そこで、今回はトイレ利用時のケースを例にウィルスから身を守るにはどうすればよいかを考えたいと思います。
感染対策についてはトイレに限りません。今更な部分もあるかと思いますが、再確認の意味で是非ご参考にしてください。
感染の経路
ドアノブ・ボタン類・手すり・便座・便フタ
①感染者がこれらに直接触れることでウィルスが付着
②後から来た利用者が同様に触れる
③汚染された手で目・鼻・口の粘膜に触れる
④粘膜から体内に侵入
空気中に舞う飛沫
①感染者のくしゃみや・せき、用を足した後の便器洗浄
②目に見えない汚染飛沫が飛散
③別の利用者の鼻や口に入る
④鼻や口の粘膜から体内に侵入
注意すべき箇所
最も危険な箇所は複数の人が直接手で触れるドアノブや洗浄ボタン類、手すり等です。
これらに感染者が触れて付着したウィルスは長時間そのまま残ります。
ウィルスは凹凸があるよりも平滑な表面の方が長時間生存するため、表面が平滑な箇所はより危険と考えられます。インフルエンザウィルスの例では、このような箇所でウィルスが好む乾燥した環境だった場合、1日~2日程度は生存するそうです。
狭い個室内も空気がよどみやすいので飛沫感染に注意が必要です。
ウィルスを含んだ飛沫に2m程度の距離で30分接触すると感染の危険があるということなので、滞在時間が長くなりそうな個室は要注意です。
空気中に残った飛沫に含まれるウィルスは微粒子になると数時間漂い続けることもあり、これを個室に入って鼻や口から長時間吸いこんでしまうと感染のリスクが高くなるということになります。
感染しないためには?
では、このような経路からの感染を防ぐにはどうすればいいのでしょうか?
①手洗い・うがいを徹底する
ありきたりに思うかも知れませんが、最も効果的な対策が「手洗い・うがい」の徹底です。
どんなに気を付けていても、気が付かないうちに手に付着したりのどに侵入しているのがウィルスです。
料理の前、食事の前、トイレの後、帰宅時などに小まめに手洗い・うがいをすることで体内への侵入を防ぎましょう。
②目・鼻・口にはなるべく触れない
手にウィルスが付着しても感染はしません。これは皮膚が体内への侵入を防ぐバリアの役割を果たしてくれるからです。
ところが、目や鼻、口などの粘膜には守ってくれるものがなく簡単に侵入を許してしまいます。
目や鼻、口にむやみに触れないことで侵入は防げますが、ごみが入った時などに無意識に触ってしまうことで感染してしまうことがあります。この場合も手洗いやうがいを徹底していればそのリスクを抑えることが出来ます。
目や鼻、口は手で直接触れないことが一番ですが、どうしても触らなければならないときは石鹸で手をよく洗ってからにしましょう。
③換気が良くない場所は利用を避ける
トイレや個室内の換気が良くないようであれば、利用を避けるのも一つの方法です。
感染しにくい環境や体を作る
以上、トイレ利用時のケースを見てきましたが、ウィルスに感染しないための基本的な対策は他にもあります。
以下に様々な医療機関からも推奨されている対策をまとめましたのでご参考にしてください。
①室内の湿度・温度を保つ
ウィルスが乾燥した環境(湿度40%以下)を好むことや人の粘膜が乾燥に弱いことから、乾燥するとウィルスに感染しやすくなってしまいます。
室内は加湿器などで湿度が50%を下回らないように保って潤いを保つことが大切になります。湿度が高すぎるとウィルスの代わりにカビが繁殖してしまいますので、50%~60%になるようにしてください。
また、温度は18度以下になってくると活性化するウィルスが多いそうなので、20度以上を目安に室温を保つようにしてください。
②マスクの着用
せきやくしゃみなどからの飛沫感染をある程度防ぐ効果が期待できます。
③夜更かしを避けて睡眠を十分にとる
睡眠時間が不足して体の休養が足りていないとウィルスに抵抗するための免疫力が低下してしまいます。睡眠時間をしっかりとって寝不足を避けてください。
④室内の換気はこまめに
空中に漂うウィルスからの感染をなるべく防ぐために換気はこまめに行ってください。
建物に備わった換気扇を使うことも有効です。
⑤食事は栄養バランスを考えてしっかりとる
栄養がかたよった食事ばかりしていると体の免疫力も低下していきます。
バランスを考えた食事をとることを心がけてください。
⑥人混みを避ける
人が集まるところに行けばそれだけウィルスに晒される危険が増します。
特に体の弱い方や高齢な方、小さいお子さんはなるべく人混みは避けて過ごしましょう。
⑦適度に運動する
適度な運動は免疫力を高める効果があります。日頃から運動不足にならないように気を付けましょう。
逆に運動のし過ぎや過度な肉体労働は免疫力を下げてしまうそうなので注意してください。
⑧予防接種を受ける
ワクチンがあるものであれば流行が始まる前に予防接種を受けておくことも有効です。これによって感染しても重症化を防ぐことが期待できます。
トイレの汚れや病気の感染が心配な場合にはトイレコーティングも有効な対策です。
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